
最近、約50,000年前の
Ancient Kauriという木から作られた、2.0mmノック式ペンシルをいただきました。もっぱらプラスチック軸の安いペンシルばかり使っているので、木軸の感触というのもなかなかだなと、今更ながら気づいた次第。他にも木軸のペンシルが欲しくなってしまいました。
そんなわけで、木軸ということで真っ先に思い浮かんだのが、
PILOT S20。芯径が個人的にあまり使うことのない0.5mmと0.3mmしかなく、2,000円ということもあってか、文房具店でも手に触れる程度で今まではあまり購入しようとも思っていなかったのですが、ここはひとつ、「例の方法」で改造でもしてみようかと思いました。
fitting the Tecnigraph 5611's clutch into the Pentel Graph 600's barrelKoh-I-Noor Tecnigraph 5611系芯ホルダーの内部機構を移植する方法の場合、上の画像のように、クラッチ部分のパーツが軸内に入るようにするために、口金取り付け部の穴を削って拡げる必要があるのですが、このパーツよりも取り付け部の直径が小さい場合は、改造が困難になります。例えばぺんてるのGraphGear 500やGraph 600の場合、この直径が十分大きいので問題はないのですが、Graph 1000になるとぎりぎりの直径になってしまうので、慎重に穴を拡げたり、口金を取り付ける際に接着剤で補強したりする必要があります。
で、S20なのですが、購入して口金を外してみると、どう見ても穴が小さい。Tecnigraph 5611のパーツでは大きすぎて入れることが出来ません。さすがにこれは難しいなと思ったのですが、以前分度器さんのところで購入した
LYRA EXPERT 6614が小さいクラッチを使っていたのを思い出して、大きさを比べてみると、これが正解。2000円のシャープペンシルをジャンクにする恐れもあり、改造する段になって多少ためらいもあったのですが、思い切って作ってしまいました。
the Pilot S20 pencil altered into a 2.0 mm leadholderクラッチが小さいこともあって、製図用シャープの細い先端とも違和感がなく、なかなかカッコよく出来上がったと思います。 このクラッチを使うと、今までのTecnigraph 5611系のものよりも改造できる種類が増えるのが嬉しいのですが、LYRA EXPERT 6614は製造中止のため、新たに手に入れることができないのが残念です。
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- 2009/03/14(土) 15:55:46|
- 2.0 - 5.8 mm
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Converting Pentel Graph 600 0.5 mm into 2.0 mm #1 |
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GraphGear 500 2.0mm Leadholder>>
It reminds me of Mitsubishi PURE MALT leadholder.
I think wooden body pens are always attractive.
Thanks for sharing good images.
- 2009/03/21(土) 23:58:29 |
- URL |
- fockewulf #MDo56pwE
- [ 編集]
はじめまして。安藤と申します。
突然のコメントお許しください。
KAWECOのGRIPの3.2mmの芯ホルダーが欲しくて色々探したのですが
どうやら廃盤となっているらしくどうしても見つけることができませんでした。
しかし、5.6mmならまだ入手可能なところもあるようです。
そこで、芯ホルダーにお詳しそうなisuさんに質問なのですが、
この5.6mmを入手して3.2mmもしくは2mmで使用する方法はないものでしょうか。
御サイトで見かけます「例の方法」でなんとかできるだけでも嬉しいのです。
自分で試してみろよ。とお思いになるかもしれませんが、実は芯ホルダーの購入が
初めてで、内部の機構についても全く分かりません。
こんな素敵な文具(と言っていいのか分かりませんが)があることも知りませんでした。
KAWECOのGRIPのフォルムに一目惚れし、似た製品では納得がいかず、また
長く使っていきたいのでなんとか気に入ったものを入手したいのです。
どうか、お知恵を拝借できますよう、お願い致します。
- 2009/03/25(水) 11:53:24 |
- URL |
- 安藤 #-
- [ 編集]
>fockewulf
Don't be satisfied only with images!
Please try to alter pencils.
It is not so difficult as it looks, I think.
- 2009/03/26(木) 20:56:46 |
- URL |
- isu #uaIRrcRw
- [ 編集]
>安藤さん
はじめまして。
残念ながらKAWECOの芯ホルダーは持っていないのですが、
同じような軸の太さで同じ部品を使っている、別のKAWECO製品を使って
中を入れ替えてみるというのが一番良さそうかもしれません。
もっとも、分解できるかとか、3.2mmと5.6mmとで互換性があるかとか
そういうのは実際に手にしてみないと分からないのですが・・・。
芯ホルダーは簡単な構造でありながら、それぞれで違ったつくりをしているので
実際にいじってみないと、こればかりは何とも言えませんね。
- 2009/03/26(木) 21:33:04 |
- URL |
- isu #uaIRrcRw
- [ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
- 2009/04/02(木) 23:42:45 |
- |
- #
- [ 編集]
isuさま
またまたご連絡遅くなり申し訳ありません。
アドバイスいただいた通り同じような軸の太さの芯ホルダーを探しまして
他メーカではありますが、良さそうな按配のものを見つけ購入しました。
KAWECOのGRIPは軸尾の外し方がどうしても分からずにノック機構を
泣く泣く切断する(お叱りを受けるでしょうか?)羽目になりましたが、
結果はほぼ完璧と思える(あくまで私の感想ですが)出来に仕上がりました。
しかも一番欲しかった2mmとしてです。
他メーカ品の方が若干長かったため軸尾が気持ち長く出ているのですが、
こちらはサンダーで削りました。軸内部に若干バリがでましたがまあご愛嬌。
許せる範囲です。
まだ届いて改造したばかりですが文字や絵を描くのが大変楽しくなりました。
諦めるしかないかと悩んでいたところ、御サイトにめぐり合えて幸運でした。
一人で悩んでいるままではノック機構の流用など全く思いつかなかったと変に
確信しております。
心よりお礼申し上げます。どうもありがとうございました。
どうしてもこの感動を伝えたくて思いのままに返信しました。
嬉しさのあまり乱雑な文となってしまい誠に申し訳ありません。
最後にもう一度、本当にありがとうございました
- 2009/04/10(金) 09:44:40 |
- URL |
- 安藤 #-
- [ 編集]
>安藤さん
大したアドバイスが出来なかったにも関わらず、丁重にお礼いただいて恐縮です。
2mm芯用で作ることが出来たとのことで、驚きです。
あの手の太軸で2ミリのものはほとんどありませんから、結構貴重ですよ。
違うメーカーの機構を発見できたのは幸運でしたね。
何の機構を使ったのか教えていただけるとありがたいです。
それとも自分だけの大発見でしょうから、秘密の方が良いでしょうか(笑
使わない方の機構を壊すのは最初は躊躇するんですが、
分解できないと思ったら、使わない部分は壊すくらいの
思い切りがないと改造は上手く行かないと思います。
私も、改造の際には使わない部分を残そうと思ったり、
既存の部品でやりくりしたりして、変にいじって失敗したりしてたんですが、
「1本のために1本を犠牲にする」くらいの大胆さ?が無ければ
結局手許には何も残らないという最悪の結果になってしまいます。
このサイトを見て改造を試してみた方は、知る範囲で初めてですので嬉しい限りです。
ここで挙げている改造方法は意外と簡単ですので、
皆さんにもぜひとも試していただきたいと思っています。
- 2009/04/11(土) 10:31:06 |
- URL |
- isu #uaIRrcRw
- [ 編集]
isuさま
またまたまたご連絡遅くなり大変申し訳ありません。
言い訳ですが、長期の出張に出ておりまして
しばらくサイトを拝見することもできませんでした。
頂いたアドバイスとはisuさまのコメントのみではなく
こちらのサイト自体がインスピレーションを与えてくれたと思って
深く感謝しております。
さて、私が行った例の方法ですが、秘密にするつもりはありません。
まずは以下のサイトをご覧ください。
(勝手に外部サイトのリンクを張ることが憚られたのでhを抜いております。)
ttp://www.waki-st.co.jp/kaweco04.html
これのノック機構は外装のサイズなどから恐らく私の渇望した
kawecoのgripとほぼ同じものと思われます。
仰るとおりこれを見つけられたのは本当に幸運でした。
で、分度器.comさんで2mmの芯ホルダーを探していたときに
見つけたのが以下です。
ttp://bundoki.com/?pid=5135456
どうでしょう。私にはこの二つがまったく同じに見えました。
御サイトを知る前の私ではこれら二つを仮に並べて見たとしても
例の方法など考えつきもしなかったと思います。
ですがこの二つを見つけたときには御サイトも例の方法も知っていましたので
これはひょっとするぞと喜び勇んで飛びつきました。
実際には更に分度器.comさん内を探しまわりまして
同じノック機構を使っている上、金額も少し安めという以下を購入しました。
ttp://bundoki.com/?pid=12138606
その後は既報の通りです。
今回の出張にも連れて行きました(笑)
いまは物書きが本当に楽しくて仕方ありません。
お気に入りの1本を手に入れるきっかけを与えてくれた
isuさまと御サイトには本当に感謝しております。
ありがとうございました。
完成した後も御サイトの情報を楽しく拝読させていただいてます。
感謝と応援をしておりますので更新どうか頑張ってください。
安藤
- 2009/04/27(月) 21:40:54 |
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- 安藤 #-
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>安藤さん
いつも丁重なコメントいただいて恐縮するかぎりです。
また、興味深い情報をいただきましてありがとうございます。
カヴェコの芯ホルダーから、スタンダードグラフ(エーマン)の
2mm芯ホルダーに至る発想が決め手でしたね。
とはいえ、ここから実際に取り付け可能かどうか試してみるのもまた冒険なのですが・・・。
発想が上手く行った喜びと、誰も持っていない自分の欲しいものが手に入る喜びは
まさに改造の醍醐味といえますね。
カヴェコに似た太軸もので、David Haywardの芯ホルダーがあるのですが
これにも、この2mm機構が適用できるのかなぁ・・・とかちょっと考えたりしてます。
David Hayward製品は興味深い軸のものがあるものの
通常使う2mm芯対応があまりなかったので購入までに至らなかったのですが、
2mm芯対応可能となると、俄然興味がわいてきました。
でも、ちょっと高いのがやっぱりまだ難点なんですが(笑
- 2009/04/27(月) 23:36:00 |
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- isu #-
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