
まだボールペンも実用化されていなかった時代、多色のマルチペンといえば1.18mm芯を使用したシャープペンシルでした。現存しないメーカーが殆どですが、各社様々な多色ペンシルを出していました。本ブログでも2色ペンシルを含めて何種類かエントリしておりますが、この多色ペンシル、今では見られない意匠もさることながら、それぞれに特徴的な機構を持っています。そんなわけで、以前紹介したペンシルの他にも何種類か面白いものがありますので、何回かに分けてエントリしたいと思います。
今回は、アメリカNormaの4色ペンシルです。
以前もNorma製ペンシルを取り上げましたが、今回のペンシルとはかなり機構が異なります。以前紹介した方は、
Roger Russellさんのサイトによれば旧型との事です。

これが軸中部にある繰り出し部。ぎざぎざの部分を押してスライドさせると芯が出ます(ちなみにこのギザギザ、私の場合、筆記時に水かきあたりに引っかかってちょっと痛い)。現在の多色ボールペンによくあるスライド式のように見えますが、スプリングが付いてないので、戻すときは同じようにスライドさせて戻さなければなりません。他の色を出すときにはワンタッチで入れ替わらないので、ちょっと面倒です。その点、旧型と比べても簡単な作りになっています。
基本的には簡単な作りですが、工夫されている点もあります。このように溝が「
‡」のようになっていますが、この短い2本の溝にスライド部分を引っ掛けることで先端を2段階に出せるようになっているのです。筆記時は短い先端、芯を繰り出すときは長い先端に出来ます。この2段階は、旧型では出来ないようになっています。

この先端部をつまんでまわすと芯が繰り出されます。繰り出しの仕組みはオートポイントと同じ中押し式です。この仕組みは他の4色ペンシルにも共通です。

尾部のキャップを取ると消しゴムが付いており、これを外すと替え芯入れになっています。なっているはずなのですが、私が持っているのは状態が悪く、消しゴムが潜ってしまい外すことができません・・・。
そんちょさんのブログにも他のNormaペンシル(ドイツ製)がエントリされています。
デザインの周辺-Fend Super NORMA 4 cromeこちらの方はスプリングの付いたスライド式でしょうか。状態も良さそうで素敵なデザインですね。ちょっとこちらの方も欲しいですね・・・。
追記Daveさんのサイトでこれと同じNorma4色ペンシルの広告が紹介されています。
Dave's Mechanical Pencils: Advertisement 4 - Norma 1950ここで紹介されているものは1950年代であるとのことです。
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- 2007/12/02(日) 01:49:52|
- 0.2 - 1.8 mm
-
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| コメント:3
私の持っているFend社のNORMAもスライド式(1段)です。
同じデザインで2色ペンシルもあって、これも同時に落札しました。
2段スライド式は、芯を繰り出しやすそうでいいですね。
- 2007/12/03(月) 11:10:54 |
- URL |
- そんちょ #-
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1段スライド式だと、Normaの旧型のように
最初から繰り出しできるくらい長い先端になっている場合と、
つまみをさらに押し出して先端を長くする仕組みがありますね。
以前採りあげたKanoeの4色式がそれに当たります。
http://chair.blog4.fc2.com/blog-entry-27.html
そんちょさんのブログでは先端が出ているところが
確認できませんが、恐らく後者のKanoe式だと思われます。
個人的にはKanoe式の方が使いやすいですね。
それにしてもFendのもかっこよくて状態がいいので羨ましい・・・。
- 2007/12/03(月) 18:24:19 |
- URL |
- isu #uaIRrcRw
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Kanoe式です。スライドボタンはスプリングが入っていて、
別のボタンをスライドさせると戻る仕組みになっています。
私のブログの写真は大事なところが分かりにくいですよね。
後日写真を付け加えておきます。
私のものと同じペンシルがまたEbayに出品されています。同じ出品者です。
デッドストック品を確実に手に入れるルートがあるのか、
Fend社のペンシルと多色ボールペンをよく出されるようです。
スタート価格は高めですが、今回はたぶん相場価格でBuyItNowになってます。
メールのやり取りも到着までの日数もスピーディで良かったです。
- 2007/12/03(月) 19:22:41 |
- URL |
- そんちょ #-
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