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the uncomfortable chair

好きなものや思ったことなど。

Pentel 8 colors AUTOMATIC PENCIL

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これほどの優れ物にも関わらず、マニア以外にはそれほど注目されてない不遇?なペンシル、ぺんてるマルチ8。以前は「プリズメイト」という名前でお手ごろ価格で売られていたが、全く売れなかったらしい。ところが、欧米ではヒット商品であるとのこと(市浦潤『文房具』(新潮文庫、1986年)による)。日本での売り出し方がまずかったのか。

現在日本で売られているマルチ8は軸にグレーのペイントがしてあり、パッケージからして「プロが使う本格的な道具」っぽいイメージを醸していますが、プリズメイトや海外仕様のものは上のようにカラフルでチープな感じです。もっとも、国内版マルチ8にしても透明軸の質感からして安っぽさは否めませんが。

カラフル好きな私としては地味な国内版より海外仕様が好きなのですが、手に入れようとした当時はプリズメイトも見つからず(今でも見つかりません)、分度器ドットコムにも無かったので(ちなみに分度器さんにリクエストしたのは私です。利益が少なそうなので申し訳ない限りです・・・)、海外通販を探して購入。購入した店はモルモン教の経典や経典関連グッズ販売店。あちらでは聖書や経典にマーキングする用途に重宝しているのかも知れません。カマタスエコさんのブログによれば、デザイナーのフィリップ・スタルクも長年愛用とか。スタルクさんはこのカラフルの方をつかっているのでしょうか。

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「海外仕様」にデフォルトで入っている芯はすべて色芯です。これでは通常使用には合わないので、ボールペンや黒鉛芯や蛍光芯に入れ替えました。ちなみに緑は、以前見つけたステッドラーのMARS-LUMOGRAPH(12色)の緑芯を入れています。赤はフエキの赤芯。柔らかくて色もよく出るのですが、減りも早い。

透明軸なので、色の配置を気にしながら芯を入れていくのも楽しい。選べるスペースもSHARBO Xの単純に2倍(実際はシャープ部分は決まっているのでそれ以上ですね)です。まあそこまでくると実際使わない芯もあったりするんですけどね。

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軸には取り扱い方を説明したシールがいい加減に貼ってあるのですが、これははがさない方がいい。というのも、この部分は芯のかけらが溜まってしまい結構汚くなってしまうので、シールで隠しておいたほうが良いかと思われます。
マガジン部の芯先も、クラッチに付いたかけらで汚れてしまった芯が目立つので困ります。黒鉛芯は入れない方がよいかもしれません。実際、黒鉛芯は他のペンシルを使う場合が多いですからね。国内仕様の方はこの点を心得ているのでしょう、きっちりペイントで隠してあります。この点ではさすがですね。というか、プリズメイトや海外仕様は黒鉛芯を使うことを前提とはしていないのでしょう。

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もう1つ困る点。マガジンとグリップの間なんですが、何故かほこりが入ってしまいます。静電気とかの原因があるのでしょうか?この部分は国内仕様も何故かペイントしていません。分解清掃出来ればいいのですが、これがまた何処からいじっていいか分からない。

ところが最近、いじっている内にちょっとしたはずみで・・・。

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中軸がスルっと抜けることがわかりました。

「これは・・・」と思い、中軸を戻して芯を抜き、再度はずしてみました。プッシュボタンを取り、軽くグラグラ動かしながら引っ張ると中軸は取れます(分解はあくまで自己責任)。内部は意外とシンプルな作りです。

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軸をはずした後、クリップ部分も引っ張ってみるとこれも取れました(分解はあくまで自己責任)。ここまで分解すると、マガジン部の清掃が楽になります。清掃は、ゼムクリップの先をペンチで丸く曲げたものに、濡らしたティッシュをつけて拭くと良いでしょう。
ただ、口金とクラッチはどうやっても分解できないようです。それもあってか、マガジンとグリップとの間の汚れは、依然として取れません。マガジン部とこの部分は仕切られているので、尾部からは清掃することは出来なくなっています。水で洗い流しても完全には綺麗になりませんね。ここが清掃できないと、どうも中途半端になってしまい、気になってしまいます。

もうちょっと質感ある不透明な軸で、分解しやすいマルチ8があるといいんですけどね。まあそうなると、このカラフルな色表示を諦めなければなりませんが・・・。
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  1. 2007/06/10(日) 16:26:00|
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